翌朝、目が覚めたのは8時すぎだった。おそらく昨日コンビニで買って飲んだお酒のせいだろうと責任転嫁する。さて朝ごはんは何にしようかと迷っていたが、その日はご飯よりパンの気分だったためパン屋を探すことにした。
館山駅の海側にあるスルジェというところで、3種類のパンを買った(何かは忘れてた)。せっかくなので海岸で食べようと思い、期待に胸を膨らませながら向かった。食レポは苦手なので詳細は省くが、味は非常に美味しかった。
館山から東京湾フェリーが出ている金谷港に向かった。道は車通りが多かったが、幸いトラックは多くなく、比較的走りやすかった。緑や時折眼科に見える海を見ながら金谷港に到着すると、問題が起きる。
''次の便が1:30後''
いやいや...なんでや、1時間に1本だったはず...と思い係員に聞くと、コロナで減便しているとのこと。これは事前準備せず、起きる時間をマネジメントできなかった自分の責任である。ということで、缶ジュースを二本開けて待つこと1時間強。無事フェリーは定刻通りに出て、神奈川県へと向かった。
千葉県は非常に走りやすく、良いところだったとおもう。ただ、道が砂で埋まってる区間だったり、カーブで砂が溜まっていてスリップするところがあり、安全運転意識はマストと言える。
さて、久里浜をあとにすると、雲行きが悪くなった。空気は生暖かく、湿っていてこれはひと雨くるぞと身構える。すると案の定夏特有の土砂降りに襲われた。だが20分もすると雲は晴れ、衣服も乾き始めた。ここでご飯をどうするかを考えたとき、やはり神奈川と言ったら家系、という結論を導かれる。ちょうど七里ヶ浜に町田商店があったため、そこで昼をとることにした。
食べ終わり、外に出ると、異常を感じる。
膝が、痛い
少し店内の冷房が効きすぎていて体を冷やしたからだと思いたいが、走れない痛みではない。今ならリタイヤしても家が近いという邪念を振り払い、このまま今日のゴール、小田原まで走ることにした。
湘南の風は残暑を拭ってくれるような涼しさで、道は非常に綺麗、景色には江ノ島と、最高の三拍子が湘南にはあった。茅ヶ崎の防砂林をぬけ、相模川を渡って西へ西へと漕いでいく。そして、ついに小田原に到着した。
この日は快活クラブというネカフェで宿泊するため、寝る直前まで何処かで暇を潰そうと、近くのゲームセンターを覗いた。ただ、ゲームセンターでは俺は謎の貧乏性を発揮するため、結局ほとんど金を使わなかった。ご飯は適当にマックで済ませた。
快活クラブは最近、完全鍵付き個室というほとんどホテルみたいなシステムを採用しているところがある。これなら寝心地さえ我慢できる人であればだれでも安心して利用できる。
と思ったら、インキーしてしまった。相変わらずの社不である。
走行距離は短いが、疲労度は変わらない、少しもったいない一日だった。
だが、この日が全日程で一番楽な日だったとはこのときはまだ知らない。